サラエボ Part1
最近出張でボスニア・ヘルツェゴビナの首都、サラエボに行ったので、何回かにわけて撮った写真を紹介したいと思います。
今回の機材はX-T2グラファイトシルバーとXF16-55mmのみでした。
ボスニア・ヘルツェゴビナとは
ボスニア・ヘルツェゴビナは東ヨーロッパにある国です。
1990年代初めまではスロベニア、クロアチア、セルビア、モンテネグロ、北マセドニアと共にユーゴスラビア社会民主主義連邦の一部でした。
昔(19世紀後半まで)はオスマン帝国によって支配されており、歴史的にイスラム教徒が多い地域です。その後はオーストリア・ハンガリー帝国に占領されていた時期もありました。
民族的にもイスラム系、クロアチア系、セルビア系といった多民族で、長い間民族間の衝突はあったそうです。
1990年代初頭に、スロベニア、クロアチア、北マセドニアが独立したのに次いで、ボスニア・ヘルツェゴビナも独立を宣言しましたが、セルビア系とクロアチア系の勢力がそれぞれボスニア・ヘルツェゴビナの領土の一部を切り離そうとして紛争に発展しました。
これが1992年から1995年の間に起ったボスニア紛争です。中でもサラエボはボスニア・ヘルツェゴビナの首都ということもあり、セルビア勢力の攻撃を激しく受けました。
街を歩いていると、このような歴史があちこちに見受けられました。
サラエボの全体像
ご覧のようにサラエボは山の間にある平地に広がっています。これが紛争時に致命的になったようです。セルビア勢力が山に沿って陣地を組み、包囲されてしまいました。文字通り、兵糧攻めにあったようです。
山肌に沿って家がびっしり並んでいます。
道の間を覗くと必ず背景に山があります。
旧市街
旧市街はボスニア・ヘルツェゴビナの歴史が凝縮されています。こちらはオスマン帝国時代の建物。
こちらもオスマン帝国時代に作られたモスク。ボスニア・ヘルツェゴビナで一番大きいようです。
小さなお店が道沿いにびっしり並んでいます。
迷路のように細い道が入り組んでいます。
モスクのすぐ近くに教会があるところが、ボスニアの歴史を反映しているように思います。多宗教なところから、「バルカンのエルサレム」とも呼ばれているそうです。
多様な建築様式
歩き回っていると角が丸くせり出している建物がたくさんあり、ユニークだなと思いました。
路面電車
サラエボはヨーロッパで初めて終日運行する路面電車を走らせたそうです。色々な国から中古の路面電車を取り寄せたりしているようで、古いものから新しいものまで走っています。
橋
町の真ん中に川が流れており、川沿いに町が発展してきたのがわかります。川にかかっている橋がそれぞれ特徴的で、川沿いを歩いているだけで楽しかったです。
オーストリア・ハンガリー帝国の皇位継承者、フランツ・フェルディナンドが1914年にサラエボで暗殺されたのが発端で、第一次世界大戦が始まったのはよく知られていますが、彼が暗殺されたのがこちらの橋の近くでした。
モダンな橋もありました。
川沿いには目を引く建物がたくさんありました。
ボスニア料理
ボスニア料理は肉が中心のようです。こちらは野菜の肉詰めとシチュー。シチューの肉が柔らかく、とても美味しかったです。味はしっかり目。
内装がきれいなお店でした。
お店の建物自体(右下)も歴史あるもののようです。
おまけ
こちらはホテルの部屋から長時間露光で撮ったサラエボの夜景です。